道統少林寺流錬心舘空手道は60年近くの長きにわたる歴史と伝統を誇る日本有数の一大拳団です。
祖(故)保勇(たもついさむ)宗師が高らかに掲げた
「より健全な社会の建設は、健全な個の形成より始まる」
その理念のもと、空手道を通じた健全な青少年の育成を目指し、人格の陶治、精神力の充実強化、道徳心の涵養に努め、社会に貢献する人間の人格形成に携わってきました。
国内外に1000支部延べ35万人の門下生が錬心舘で汗を流し、錬心舘の技と心は海を越え、アゼルバイジャン、アメリカ、アルジェリア、イギリス、イラン、インド、エストニア、オーストラリア、スウェーデン、スペイン、スリランカ、台湾、チュニジア、チリ、ドミニカ共和国、パナマ、フィリピン、フィンランド、プエルトリコ、ブラジル、ベトナム、メキシコ、ロシアなど、24の国と地域で世界の拳友たちが日々切磋琢磨しています。
錬心舘空手道の国際普及と共に、国際交流や支援活動、社会貢献活動などを広く展開しているのも錬心舘の特徴です。
錬心舘では、気持ちのよい汗を共に流せる拳友(仲間)を随時お待ちしております。
錬心舘空手道の特徴は、組手技術の完成度の高さです。
小よく大を、短よく長を。柔よく剛をの言葉にぴったりなのが錬心舘の組手技術です。
特に「回し蹴り」は錬心舘発祥の蹴り技であり、錬心舘の勇名とともに空手界各流派や他の格闘技に取り入れられていきました。
洗練された「半飛び」「寄せ蹴り」「後ろ回し蹴り」「連続回し蹴り」「二段回転蹴り」「足刀くの字飛び」「螺旋手刀打ち」「逆風蹴り」など、すでに防ぐ事ができない最終技術と言われております。
勿論それらの技術の裏づけになっているのは正流七法と呼ばれる錬心舘の型です。
空手は型にはじまり型に終わる
錬心舘では、型の練磨に重きをおいて指導します。
全ての型は仮想の敵との戦いを想定しています。
空手の基本的な技や姿勢を身につけるだけでなく、型に含まれている様々な技法の特徴と意味を正しく理解し、組手などへの実践応用に必要な空手独特の身体動作を身につけます。
型の表現する一挙一動には品位と美しさがあり、鍛錬の積み重ねにより品格(人格)まで磨かれます。
錬心舘では「半月(セーサン)の型」・「南光(アーナンクー)の型」・「汪輯(ワンシュウ)の型」・「鎮東(チントー)の型」・「五十四歩(ゴジュウシホ)の型」・「抜塞(バッサイ)の型」・「公相君(クーシャンクー)の型」の順に正流七法の修得に励みます。
少林寺流空手の独特の身体動作を身につける
約束組手とは攻め手と受け手に別れて、あらかじめ決められた攻撃技と受け身技を瞬時に交差して訓練します。
攻撃側は受け手側の急所へ攻撃します。受け手は当たる寸前でかわします。但しかわしながらすでに攻撃の動作に移行しています。
これらの動作を交互に繰り返し反復する事により、錬心舘空手道独特の攻防自在な動きが身についてきます。
約束組手初段には37手の基本技術、更に上級者用には返し手を加えた約束組手二段、これに短剣捌き、座法(ザホウ)など多くの約束組手があります。
人命尊重(安全性)と判定の明確化を追求。防具付組手の雄、錬心舘
錬心舘の組手試合はスポーツの絶対条件である、安全性と勝敗の明確性を備えた防具付き組手で行います。
空手の組手試合には直接打撃の組手試合と、相手に当たる手前の瞬間に止める寸止め(スンドメ)組手がありますが、それぞれに良い点も問題点もございます。
そこで防具付の試合形式は直接打撃ではあるものの、生身で受けるダメージよりも防具によって大幅にダメージが軽減されます。
そもそも錬心舘の特技、回し蹴りなどは強力な破壊力があります。防具無しでは人命にも影響しかねません。錬心舘は単に「空手」ではなく「空手道」を継承していくことを旨としています。生涯に亘って空手道を続けるためにも人命尊重(安全性)は欠かせません。
また、錬心舘では小中学生に組手(試合)は行わせません。
型や約束組手の練習を積みながら16歳以上になって組手の練習を始めます。
成長期にある子供たちに強い打撃を与えると、筋骨、内臓、首などに多大な悪影響を与えかねないからです。
そのような人命尊重(安全性)と判定の明確化の見地から、錬心舘では終始一貫「防具付組手」の試合制度を主張し今後も実践していきます。